2018年の武道学会、のメモ

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今年の武道学会は、東京学芸大学です。ちかいのでうちの道院から若者のひとりを加えて、二人で参加です。ただのAudienceですよ!!

IA-4 剣道試合における姿勢欠点判定性の導入検討

姿勢の判定というのは、ルールギリギリ、違反でないけど勝つためにちょっとみっともないアクションのことです。立ち居振る舞いみたいなもんでしょう。あくまでルール違反ではないのですが、どうしてもルールを制定するとグレーゾーンは必然的に発生しますからね。
剣道でも有効打突以外の判定システムを幾度が導入されたことがあり、古くは大正時代(1920)、最近では1984年の32回大会から39回までも導入されていた模様。

しかし近年のものに関しては、
>徐々に判定性を意識した小手先の技や見せかけの姿勢・態度による剣道本来の有効打突を競う醍醐味が失われた
ということで廃止に。
32回導入当初は、判定試合率が3.5%だったのに対して、最後の39回では20.6%に。1/5が判定試合になってしまったということです。
あと審判の負担が大きいことも原因の一つだとか。


少林寺拳法の大会にも、演武6構成(60点)と40点のこの姿勢判定に近い項目があるわけですが、いまのところうまく機能していると思います。剣道は自由攻防ですから全く比較する対象にはならないのですが、剣道にもこのようなムーブメントがあったことに感銘を受けます。
私が中学校で弱小剣道部を楽しんでいたころ、こういう動きがあったんですね。



IIB-3 柔道競技における身長差と試合結果の関係

2017年の全日本学生柔道体重別選手権大会の結果より身長差と勝利方法の関係を見ると、

  • 高身長は技勝ち、が有意に多い
  • 低身長は罰則勝ち、が有意に多い
  • 男子は低身長勝ちに手技、が有意に多い
  • 男子は低身長勝ちに足技、が有意に少ない
  • 女子は高身長勝ちに絞め技、が有意に多い
  • 女子は低身長勝ちに手技、が有意に少ない
もう少しあるんだけど一部抜粋で。言われてみれば当たり前だけど身長の高低で決まり技に差異があることがわかる。のでこういうデータが沢山集まれば、指導の段階で優先する技を絞ることが可能になる。

少林寺拳法も法形が山のようにあるので、すべてをフラットに万遍なくやることも大事だけど、得意技はあっても良いと思いますし、むしろあるべきだとも思います。その選択においてなにかこういう指標があってもいいなと感じたのでした。



IIA-6 昭和戦前期における「武術としての柔道」論の展開:当身技の研究に着目して

日本武道会の雄、嘉納先生は生涯に渡り「武術として柔道」を研究されており、その中で当身は重要な位置づけとされていた。

柔道家が当身技を習得できるように、生涯最後に創案した型が「精力善用国民体育」。柔道の演武で当身をしているのは何度かみたことがあるなぁという程度。そんな型があるとはしりませんでせした。YOUTUBEででてくるだろうと思ったけど以外にもあまり出てこず。

私としましては、当身というよりもやはり嘉納先生の武術・武道への考え方というてんに関心がわきます。
「主として投と當でなければならなぬ」1918
「身體を自由自在に動かし、機敏に當てもすれば投げもすることの出来るやうな修行」1918
「当身を欠いた武術は、不具の武術である」1931
「對手の急所を打ち、突き、蹴りなどして對手に苦痛を与へ、自由を失わしめ、又は死に至らしめる方法」1931

嘉納は当身技として7技を示していた。以後も多くの柔道家によって研究されるも実戦的当身技の基本としては物足りなさも感じられ、空手なども研究されていたようです。
その後、著名な富木謙治氏や南郷次郎氏も研究。

発表後の質疑によると、どこかの古い雑誌に「ボクシングは柔道のひとつである」といったような嘉納先生の言葉が掲載されている模様? す、素晴らしい・・・・
やはり武術を学ぶものはこのような幅広い見識や関心が必要なのだと感銘を受けます。


その他細かいこと


  • 他にも、剣道八段位の合格者数・合格率などが具体的に見られたことや女性剣道七段位の同様な統計も見られました。八段位の合格率は噂通りの1%付近。
  • 「生涯武道の現状とこれから」というシンポジウムがあり、各分科会(柔道・空手道・剣道・弓道・なぎなた・障害者武道)から現状の発表があり、他の武道においても、2000年以降今日人口が減っているという統計資料が具体的な数字を伴って見れた。
    少林寺拳法においても某2004年に一つの境があると思われていたが、その減少率が他の武道と比べて差があるのかないのか、あるならどの程度なのかは検討しても良さそう。とにかくどこも顕著に減っている。
    その他発表内では、女性の率や海外での展開も報告されています。
  • 剣道などの発表によると、県単位での女性指導者育成や稽古会などが活発な県は女性剣士がおおいとか。女性のみの大会で審判も女性のみで開催できるまでに現在増加中。
  • 障害者はいま日本の人口において、7.4%。武道を学ぶ人はおよそ4%ほどと言われており、実は障害者よりもマイノリティであるということ。しかしたとえば、柔道の場合、視覚障害者の柔道家は0.0004%にとどまる。
  • 海外の障害者武道に関してだけど、彼らの側にこのような発言というか意識があるとか。
    「我々に組織はなく、あるのはネットワーク」もちろんインターネットを介していろいろしてるわけだけど、これはなかなかにおもしろい。学会では「中心のないつながり」と表現されていました。横のつながりて感じかな。
  • よくわからないのだけど、組織的には所属してないけど柔道は続けている「のら柔道家」という層がかなりいるのではないかとのこと。確かに都内某スポーツセンターにもそれらしき人はかなりいる。いや所属はあるのかもしれないが。
    実は大会や昇段さえ気にしなければ、のらで武道をやる環境は、東京にはかなりあるのよね。キックとか総合も特別な選手クラスでなければ結構ある。




ちなみに次回は、
2019年9月5日(木)~9月6日(金)
國學院大学たまプラーザキャンパス
ですね。また関東です。是非一緒に行きましょう!!

武道学会では、第一に柔道・剣道・空手、次に弓道・なぎなたの研究者が多く見受けられます。少林寺拳法は基本皆無かなと。以前理事としてお越しになっていた新井先生のお話によると、本部職員の方々にはけっこう学会員がいるとのことでしたが、学会ではお見かけできず。
武道学会は興味深い、おもしろい場なのでもう少し拳士が入ればいいのに、と毎回思います。

キックの人が入門しましたよ

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先日の入門式後に若い方が入門されました。若いし、キックボクシング経験者なのでとっても身体が動きます。これは楽しみがまた増えてしまった。

開祖が少林寺拳法を作る際に参考にしたリストの中にボクシングという項目がありますが、それを差っ引いても少林寺拳法は現代格闘技ととても相性がいい、と私は思う。
徒手格闘はコンビネーションの世界、飛燕の連攻や多撃必倒といわれる少林寺拳法の技術はまさにそれだと思います。

キックの経験はすべて少林寺拳法に役に立つでしょう。キックで学んだことをすへでそのままに少林寺拳法を学ぶことできると思います。キックの経験を活かしてほしい!!

少林寺拳法の技術はとっても幅広い。他流の方と経験すると、そうたとえば「空手てすごいなあ」て思う。でも同時に「やっぱり少林寺拳法もすばらしいなぁ」と思える。また少林寺拳法が好きになる。そういう懐の広さが少林寺拳法にはあるんだなぁ。

もともと何かを学ぶというのは自分の技術、見識や可能性などを広げていくことだと思います。学べば学ぶほど狭く固定的な見識になっては学ぶ意味がありません。
これが少林寺拳法でそれは少林寺拳法ではない。私はそういうものを恐れます。

先日の武道学会で「嘉納師範の著作に、「ボクシングは柔道である」」という記述があると知った。さすが嘉納先生。横浜大六天道院でもそのようにありたいね。



おおよそ、禅にもそのようなところがある。禅を学ぶと何か新しいことを学ぶと言うよりも、これまでのなんの関連もないと思われていた個々の事象、経験がどんどん紐づけされて一連の関連性を持っているかのように思えてくる。これまでの経験に一切の無駄などなかったのだと思えてくる。
そういうふうになると、自分の人生をとても肯定的に捉えることができるようになり、自信も湧いてくる、こともあるよん。

うん、廓然無聖なりや。

先日の練習 床と親しむ、と法形のはなし

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前半は、床ともう少し親しんでおこうと受け身練習ついでにゴロゴロと。

受け身を練習する、というと大層だけど単に床と親しむ程度に。
突き飛ばされたり投げられたりしたときに、床を転がることに必要以上に躊躇しないことは大切です。

キックの試合などでも空手出身選手はスリップしてもこけたがらないのでかえって怪我が多い、という話を以前どこかで聞いたことがあります。

危ない体勢になったとき、迷わず転がることができればそれはそれで一つ役に立ちます。
というわけでこ~ろころ。ついでにエビと逆エビもやって体幹も刺激しておきました。


後半は白帯さんがきいるので内受突。
とりあえずデフォルトの形をやってちょっと説明。
各法形には、
  • 左右
  • 順逆
  • 表裏
  • 対・開
等々でおおよそ16パターンくらいあるのでそちらもぼちぼちやります、という話と、あんまり個別に細かくやりませんという話を。
ついでに連反攻を何パターンか。連反攻は法形演練の肝なのでできるだけたくさんやります。今回は裏拳パターンと膝蹴パターンをやってもらって、そのた10パターン程を見るだけ。まぁ白帯なので順々に。いずれはどんどん自分でパターン増やしていけるようになることが目的です。頭が固まらないうちにいろいろ見せておきます。

ついでに先日やってた流水蹴とつなげて練習。最後に定番の上中蹴もつなげて、えーと7つの動きかな。
  1. 内受(順)
  2. 中段逆突
  3. 下受(順)で後重心、流水受け
  4. 順蹴
  5. 上段順突
  6. 中段逆突
  7. 廻蹴(逆)
と書いてしまったけど、こういうのはすぐ忘れてもらいます。
定番パターンはもちろんありますが、そういうのを覚えることよりも、提示して、すぐできるようになることのほうが大事です。

技術、技と術。作る練習と使う練習。

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技術、技と術。作る練習と使う練習。先日、ちっと座学でやりましたので関連を。
作る練習と使う練習、これを明確に認識して練習すると、よい練習になる、かも?

あのサイトからアーカイブしつつ、ちょっと文言は改変。元文章は、2005/9ごろか。

百尺竿頭~

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先日、学科で話をしたものの出典を。口頭でダラダラ言ってるので、できるだけ後で更に学べるように今後は出していきます。

百尺竿頭不動の人、然も得入すと雖も未だ真と為さず。
百尺竿頭、須らく歩を進むべし。十方の世界、是れ全身。

金剛禅でいうところの「拳の三訓」守破離、と相性のいい話ですね。
また横道にそれて話したのは、正法眼蔵随聞記の2の10。

正法眼蔵随聞記は専有道場にも置いてあるので興味がある人はお貸ししますよん。

先日の見学者の方「ウエイト経験」

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先日、少林寺拳法に興味があって来てくださった方、運動経験はあまりないとのことですが健康のため?にジムに通っていて、ウエイトをしていると仰っていた。

ウエイトはいいね。正直、現代の社会人には少林寺拳法より優れている、というと怒られるかな。誤解を招くかもしれない。


ただジムは何曜日でもできるし、三時間でも一時間でもいい。日曜昼間でも、平日夜間でもいい。横浜市の公営ジムは、施設の半分くらいが23:00まで開いてるので仕事帰りにも利用しやすい。公営ジムなら大変リーズナブルだし、冷暖房・シャワーもある。

またウエイトトレーニングは、重さも回数も数値で結果が出るので成長を実感しやすい。先月上がらなかったウエイトが今月は上がる、そういう事が日々ある。

こういった条件が忙しくまた結果を実感したい現代人には非常に向いている、と思います。これは優れている、と言って良いと思います。


しかし、ウエイトだけでは物足りなくなるのです。私もそうだし、見学者の方もそうだと仰っていました。
拳法でなくてもいい、野球でもサッカーでも良いのですが何かスポーツをやっていて、それに役立ちそうな筋肉をつけたい、と感じはじめるものです。ただウエイトトレーニングだけしていると、「この筋肉は何の役に立つんだ?」という気持ちが早々に湧いてくるものです。

はっきり言って、少林寺拳法をサブ、ウエイトトレーニングをメインとして、少林寺拳法でウエイトトレーニングの方向付け程度の気持ちでしてくれてもいい、と私は真面目に考えています。

ウエイトトレーニングも楽しいし、少林寺拳法も楽しい。そんだけです。


※横浜大六天道院は専有道場で簡易的ではありますが筋トレもできます。稽古の後に3メニューくらいして帰れば良いかなという位置づけです。ウエイトは70kg程度あるので、格闘に必要な最低限のトレーニングはできるかなと思います。

筋トレ楽しいよ!!

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【アーカイブ】

武道界を見渡して、ガリな達人なんて基本いないよ。植芝先生は怪力に関する逸話たくさんあります。塩田先生も小柄だけどちゃんと鍛えてました。大山先生は見るからにホット!! 開祖は言うまでもなく大男。今はヒョロく見えても、若い頃はガンガンやってたてのばかりですよ。力のない技を習得するには力が必要なんです。力こそパワーだよ。

 若い人は特にだが、上達したい人は迷わずウエイトをやるべきだ。いや、筋トレくらいしようよ、てなもんです。


■ウエイトトレーニングは特別なことではない

そこまでして、、、と思う拳士も、そうとういるだろうけど、いやかなりいそうだ、ウエイトはそんな特殊なことではない。ボディビルダーみたいなムキムキになる必要はない。てかあそこまではまず為れないからそんな心配はいらないよ。
 ウエイトしたら無駄な筋肉が…とか動きが硬くなる…とか考えてるなら、心配いらない。そういうレベルはビルダーとしてかなりやりこんだとこなんで、一般が心配するのは取り越し苦労だ。それにちゃんとならないやり方もある。そもそもムキムキになる頃にはそういう知識もついてるでしょう。

 いろんな競技の人がウエイトを行います。パワーやスピードを付けるためてのもあるし、ゴルフや野球、フィギアスケートでは体軸を安定させるため、といった理由もある。なにもパワーだけのためにやるのではない。目的に応じたトレーニングがあるんだ。

 腕立てでいいやん!!とかいうそこの君!! その考えは間違っている。完璧に情弱だ。自重ではそこまで追い込めない。ウエイトやったあとの筋力の疲労度を自重で再現するのは無理ではないが、半端無く大変だ。いや、やっぱ無理だ。そんなに時間掛けるなら、10分ベンチプレスしたらいいんだよ。時間節約できる。空いた時間で拳法やれるぞ!!
 腕立てとベンチが全く同じでは無いのはわかるけど、世間的に腕立てに求められるようなことは、だいたいベンチの方が確実です。ベンチした上で、目的のことをさらに腕立てで、とかなるわかる。だが腕立てだけという考えは、とりあえずナンセンスだと言っちゃう。

 拳法で必要な筋肉は拳法でつける? ウエイトでまずざっぱに付けたほうが10倍も早いわ!!!この10倍という数字は誇張じゃない。


■そもそもウエイトて楽しい、そして安い

そもそもウエイトて楽しいよ。回数も重さも数値で示さてるから達成度が明確だ。これってけっこう大事。無理しなくても身体は着実に応えてくれる。楽しいよこれ。
 公営ジムなら300円位じゃないかな。地方はもっと安いと思う。学生さんなら大学のジムが無料で使える場合も多いと思うぞ。
 ジムに行けばわかるが高齢者も多い。ウエイトトレーニングの利点のひとつは重たいものを使うということではない。重さを調節できるということだ。重いのも軽いのも、自分にあった重さを細かく調節できるということだ。だから高齢者もやる。下手なスポーツより安全だし、楽しいから。若くなくても初められる、40歳なんてジムではヤングだし、50から始めても全く遅くない。 60歳からでも効果は確実にでる。

 うちの40代後半の拳士なんて、週イチでジムに行きだしたら、数ヶ月でパンチ力が上がった。と本人が言うてウキウキしてた。腕力が上がったんではなくて、体幹が安定するようになったからしっかり打てる!!と実感できたらしい。ほら見たことか。



■何をするべき?

とりあえずビック3でもしとこう。ベンチプレス・スクワット・デットリフトだ。ベンチプレスの代わりにミリタリープレスがこれまたいい。もちろんマシンでもいいが、いずれはこのビッグ3をした方がいい。マシントレーニングはより安全でかつ狙った筋肉を鍛えることには向いているが、やっぱフリーウエイトのほうがよく効くし、いろいろな筋肉を刺激できる。
 そして我々はもろにチーティングを使うべき、だと私は思う。特定の筋肉て言うよりは、その他周辺、もっといえば全身の筋肉を巻き込んで、そのアクションを行うようなトレーニングでいいと思う。
目標体重比(基本)体重比(頑張ってます)
ベンチプレス11.5
スクワット1.52
デッドリフト
1.5
2

 「頑張ってます」位できてウエイト界ではようやく初級らしいけど、世間的にはそうとうイケてる部類です。「基本」まできたらベンチにもいろんな種類があるので順次それをこなしていきましょう。スクワットもデットもそうです。ちょっと違うフォームでやったり、速度を変える持ち方を変えるなどいろいろ楽しめます。正直、3つとも60kgでもかなり変化があります。組んだとき、明確に差があります。
 「基本」までは上の重さを10回持ちあげられるくらい目指します。それ以降は若干回数=増やしていきましょう。というのも、10回持ちあげられるてのはひとつの基準ですが、どうも格闘には10回の筋持久力では足りてない気がしてます。組んだ時筋肉がスタミナ負けすることがあるので、後に筋持久力もつけていく必要がありそうです。


 筋トレにはいろんな考えがあるんで、上記にいろいろ突っ込みもあると思うけど、「とりあえず」ビッグ3の「基本」をしましょう。たぶん若ければ半年くらいもあればだいぶ出来ます。その頃にはきっと多少知識がついて自分でメニューも組めるでしょう。

 マッチョになろうよ!!て言うてるわけじゃないよ。絞られたいい身体もあるよ。でもここで書いてる程度はやっといて絶対に損がない。拳法は楽しい!! でも筋トレも楽しい!! んでこの2つは密接な関係にある。

 筋トレもやり過ぎたらあれだけど、やり過ぎるてよっぽどのレベルだからね。もちろん毒にもなりえるけどほどほどにやれば薬にもなる。それは何でも同じ。別にウエイトトレーニング言うても、高負荷・部位限定・筋肥大だけじゃない。兎に角やれば変われます。筋トレすれば食事にも気をつけるようになります。これも健康増進だし、拳法の一部なんだよ!!! 金剛の肉体てやつだね。


【追記1】
 ある拳士がウエイトを始めてから数ヶ月で劇的に変わっておもしろい。まだベンチ体重量も挙げられないのに、組んだときにすごく変わったと感じられた。本人も「ん!?これまでと違うぞ」と実感できたらしい。

 いつもならパワーだけでも引き倒せたのにその時は違った。ベンチ50kg程度しか挙げられないのに、ぜんぜん違う。彼は今からもっと強くなるよ。やっぱウエイトの効果絶大ですわ~。今では本人が一番ウエイト楽しんでますわ。

 力のない技をていうけどね、拳士が相手しなきゃいけないのは技術もパワーもある相手だと思って練習しようよ。少なくとも他流の方々と練習するなら必要よ。他流派の方々はね、技術もパワーも両方鍛えてるの。いつもそう感じる。

少林寺拳法エクササイズ、よいですね

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先日は相模原大会がありましたので、私のは古巣は相模大野道院ということもあり、所用もあり行ってきました。

途中アトラクション1で「少林寺拳法エクササイズ」なるものをしていました。私はこういう試みは大変良いと思います。

主座を担当されていた先生が、
「最初は音楽に合わせてやるなんてけしからんと思ったのですが、やってみると個案外良くって・・・」

ということをおっしゃっていました。

実は横浜大六天道院は施設の都合にもよりますが、音楽をかけていることがけっこうあります。鎮魂の行の時は消しますが。

以前このような報道を見ました。フランス柔道で音楽をかけて練習すると集中力が増すと好評、という報道です。数年前の報道です。
仮にももしフランス柔道が弱ければ鼻で笑っていればよかったのかもしれません。しかフランス柔道は強い。そして私にも似たような経験があったのです。
一ヶ月だけ仮入部していた大学拳法部で、体育館隣はバスケ、大きな音楽をかけていました。私はそのときすごくテンションが上ったのです。楽しかった。

音楽も使いようですので積極的に用いれば良いと思います。大学生に「お好きな曲どーぞ」と薦めるとこれまた喜びます。


そしても一つ、エクササイズ自体ですがこれはまだ硬いですね。
武道とエクササイズを組み合わせると、たいてい武道の経験者は強くとかうまくが先行してしまう。しかしエクササイズとしてやるならこれはあまり良くないと私は思います。

日本体育協会、4月から日本スポーツ協会ですが、のスポーツ資格の授業の中でエアロビがありましたが、これまた楽しい。
一見単調な動きを組み合わせてたくさんのことをする。音楽ラ合わせて動くだけでも本当に楽しい。
ステップの歩幅、高さを変えれば自分の体力や体調にも調節しやすい。
左右とかも対して気にしない。となりと衝突しなければ良いんです。


少林寺拳法エクササイズは、まだ拳法臭さが残りすぎている。それが自由な身体の運動を抑制しており、のびのびとした運動とは言えないのではないかな。
左右とか突きの位置と、高さとか低さとか、向きとかそういうのは一般的なエクササイズではたいしたポイントではありません。どうせなら少林寺拳法エクササイズもそっちに振り切れたほうが良いものが生まれそうな気がします。

武道に限らずスポーツ全般に置いて、身体がよく動くというのは大切です。その競技と一見関係ないような動作も含めて身体を任意に動かせる、またフィジカルを鍛えるというのはとても大切です。
少林寺拳法では古くから「金剛の肉体」といって壮健な身体を一つの目標としていたフシがあります。単にマッチョということではありません。


明治の禅僧の言葉にこのようなものがあります。
「人伝の導師たる禅の師家が古い習慣にこだわってどうするのだ。世とともによろし推移して、もって教化の実を挙げん」

少林寺拳法エクササイズはまだまだ発展途上で、また少林寺拳法にもいろいろな試みがあります。今後も少林寺拳法は様々に試していくことでしょう。


女性の「痩せ」志向は不健康 スポーツを通じて女性の活躍を促進

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女性の「痩せ」志向は不健康 スポーツを通じて女性の活躍を促進 | ニュース | 保健指導リソースガイド 
http://tokuteikenshin-hokensidou.jp/news/2018/007271.php?hm=180405

リンク先のグラフをみると、30後半の女性の運動量がグングン下がっていますね。
少林寺拳法では、30代で拳法始める女性はけっこう多くて、大半はお子さんが始めたことがきっかけでという方が多いかな。

30代で入った方は、けっこうライフスタイルに馴染ませやすいのが長く続ける方も多くて、お子さんが中学生になった時にやめてしまってもお母さんがそのまま続けてるということ、よく聞きますね。
少林寺拳法は続けやすいのかなと思います。

やっぱり運動習慣てとても大切で、大きな財産になるなと日々思います。






少林寺拳法の間合いの話し?

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色々思うに、

少林寺拳法は守主攻従ということで、やや間合いが遠目と思われるている節を門内で感じる時があるけど、実際どうなのかなと。

先日の他流派合同スパーリング練習会の日記より
>少林寺拳法ていつもこんなに間合いちかいんですか?ときかれるが、
>「・・・・・・・・・・・今日は攻撃間合いなんで」と答えておく。

とは言ったものの、どうなのか。 


はっきり言えば、伝統空手のほうが遠間で戦えると思う。彼らは3Mくらいなら余裕でうまーく詰めてくる。
異論もあるだろうけど、少林寺拳法は運歩が得意な流派ではない思うんだよね。攻めて来る相手、入ってくる相手をバチンと返り討ちにする技術体系なので、あんま足使わんのよ。せいぜい1-2歩。

伝統空手の運歩まじすごい。何歩でも突と蹴で追いかけ続けることができる。減速せずに体育館の端から端まで追跡する。左右切り替え・間合いを盗みつつ左右ステップ的なのを混ぜ合わせつつもいける。縦横無尽に動ける。
そういうのに比べれば、少林寺拳法の運歩はシンプルなもんよ。少林寺拳法は運歩が下手ていう言葉はきついかもしれないが、まぁ仕方ない。そういう技術系統なんだもん、としか思わない。


徒手格闘はコンビーネーションやってなんぼ、てのがある。武器術よりも攻撃力が断然落ちるので徒手では一撃必殺は現実的には難しいので、KOルールでもアマチュアなんかは結果として判定が多い。
細かく散らすことが肝要。んで実際のとこ2-3発のコンビて全弾かわすのは、毎回「全部」かわすのはしんどいので、大抵は1-2発目で潰しに入る。だから法形も三発が最高数、妥当なところだ。三発打っていいなら、コンビネーションの組み合わせはめちゃくちゃ多い。その組み合わせの数だけ法形増やしても全く使いもんにならないのは明白だからね。
相手の攻撃を潰そうと思うと、運歩が弱い少林寺拳法は適度に近い、触れられるくらいが幸せなんじゃないかと思う。

私見だけど、初段以降上受投げ(上受)・小手投げ(下受)・開身突(外受)、掬投(払受)等、こういった技がしれーと入ってくるけど、どれも級拳士のときみたいにパチンと受けていたら全く捕れん。それだと相手が同門拳士ですらムズすぎる。いやパチンと受けるのが悪いという意味ではない。あれはあれで必要。だがあれはアンダーコントロール、キープコントロールに持ち込めん。

そこで某接触スキルを使用するわけだが、ゲームじゃないけどスキル「接触」を使えば、自分を守れるし、適度に相手に作用し続けられるし、相手にNEXTスイッチ入れさせないので次の攻撃も「比較的」潰せるしで、まぁとりあえず接触しとくのがいい。
ビビって離れたほうがコンビネーションの餌食になりやすい。コンビネーションうたれた日にゃ、全弾撃ち落とすのはかなりしんどい。受け手は諦めてブロック併用でトンズラこきたいが、素手だとブロックしてても痛いもんは痛い。

関係を完全に切るより適度な関係性を維持して影響力を残す、といった政治みたいなことが拳法でもとても有効でそのためには適度な間合いて、まぁ触れとける間合いが一つそれなんだと思うんだけど。

ボクシングのクリンチや剣道の鍔迫り合いのように、打撃て近すぎると効果がぐっと下がる。遠いのが一番安全だけど、一番危険なのは近距離でなくて実は中距離。半端な中距離で滞在するなら近づいて接触するか、さっさっと離れないとね。
んで少林寺拳法の一般的にやる一足一拳、グーで距離取り合うやつね。あれ実際はかなり半端な距離、に思える。どちらが「真」なのかしらんが、たまーに見るパーによる一足一拳ははまぁ守主攻従的にはやりやすくもある、かもしれん。逃げる気満々(褒め言葉です)の守主攻従には向いてると思う。

んでスパー練習会のときはそんな間合いで練習してもつまんないので、攻めの間合いになる、攻めだけど接触できる距離なら守りにも適してる。
ただクリンチ・鍔迫り合いは投げがないのでいいけど、徒手格闘は普通組まれる可能性のほうが高いので、適度なパワーも体力もないとかん。接触スキル使ってるときにパワーで押し込まれて引き倒されてんじゃ目も当てられん。

かといって接触して終わりでもなく。伝統空手とか中国武術てかなり下半身強いからね。引き倒すのけっこう苦労する。総合とかまじ重い。組みたくない。組むふりだけして相手に組への警戒心持たせる程度が気楽。キックもクリンチ慣れしてるから倒れないんだなぁこれが。
力方向単一の押し引きに鈎手でいくら耐えれますとか言っても、まったく意味ないんで、これは少林寺拳法の課題だとはいつも思う。家庭としては必要な段階ですけど。
まぁウエイトすれば、半年で耐性は3倍くらいアップするんだけど。何十年鈎手やるのもいいけど、ウエイトしてからのほうが断然いい。

開祖の逸話で仲裁に入った際に片手だけ握っておいて、暴れだしたら閂を捕ったみたいなのがあったと思うけど、暴れる前にさり気なく片手を抑えてるて間合い、これのほうが安全なんだよなぁ、と思う日々。特に触れておけば、突然暴れても比較的反応しやすい。触れられてる箇所の反応潰して、他所で殴るとかいう高等テクニックが街なかでそうそうないと思うんだよね。

ちゅーわけで、少林寺拳法にとって安全な間合いてけっこう近いと思うんだけど、どうだろう。
そういう間合いを優位に取れるようにしないと、そもそも五花拳が成立しないし。

演武について2 「絶対評価とマルチ」

BY ライデン IN No comments

一つやってみたいのは、絶対評価てやつかな。 合宿とかでやってみたい。

いまは80点が基準で実際は75-90で評定となってて、級拳士の80点、初段の80点という異なる基準が動いてるけど、この基準をなくして単純に絶対評価。

  • 入門して一年目は50点だったけど…このまえは62点でました!! 
  • 三級なのに80点出しててワロスwww 
  • 四段なのに75点しか出せなかった(´・ω・`)ショボーン 

とかまぁそな感じ。
白帯トップが五級中間点より上です「うぉぉぉぉ」とか。

それこそ全員白帯付けて段位が分からないようにして採点したらどうなるの?てかんじ。どうせ顔とか技でわかるけどー。ただ審判はすごく難しいね。
(たぶん)修行を重ねていけば点数上がっていくんだから判り易いし励みになるかなと。でもう高齢者が体力落ちて点数下がっていったら萎えるかな。うーん。


あとマルチ。
たしか養神館ではすでに実施しているというのを読んだ気もするのだけど、大会当日に演武相手を運営が決める。
1-2時間練習時間とって演武。これで十分できると思うけど、なんなら三構成くらいでもいい。
限られた時間の中ではじめての相手のサクサクと組めることも大切だと思うな。技術的にも気持ち上でも。法形て共通言語はあるわけだし。

ステキなステキな座間道院の合宿では毎回これやって楽しかったものです。合宿最初に相手を決める。最終日に演武。演武の練習時間はあえて取らないので、みんな休憩時間に演武練習、なので合宿の密度もあがる。
ここの演武発表、超楽しい。なぜなら、野次と言う名の歓声が飛びまくるから。演武の内容もかなり自由なのでそれもいい。かなり自由、かなーり自由。技術的にも自由だし、ネタ的にも自由。ただし野次は甘んじて受け入れるべし…

競技としてやる以上は枠は必要だけど。アトラクションとか、部内の演武会はもっと自由でもいいね。 
演武にももっと工夫をすれば少林寺拳法はもっと面白くなると思うな。


※B氏にマルチて何と言われたので解説しとくと、ネットゲームで独りで敵と戦うのがソロ、ネット経由でつながってみんなで戦うのがマルチ。繋がる相手は特定のフレンドの場合もあるけど、条件設定してその都度メンツを組むこともある。

演武について1

BY ライデン IN No comments

昨日の話、メモっておこうと思う。

少林寺拳法にとっては演武はとても大事な修練の一つで盛況にやってます。
きのうB氏と話していて、厳密に言えば親子演武とかは脚色があるので技術的にはちがうところもあるし、最近あった男女の部では「女性が最後には抑える側に固定」はいろいろ意見もあるとかまぁそんな話を。

男女の部のについては、女性側から賛成も批判もあるとか。
賛成する人は、やはり男女の体格差がシビアなのでそうでもしないと実際つまらなくなることがあるらしい。批判的なに人は逆に、シビアだから鍛えて追いつこうとするべきでシステムでそれを達成してもしかない、ということの模様。

もともと演武の武的要素てのは大事なもんだけど、じゃあ純粋に力いっぱい殴り合えばいいかというとそうだろうか。そんなことしたいなら試合のほうがよい。そうではなくてあえて演武てのをいろんな諸派がやるのには意味がある。

話はそれるが、試合でもやっぱりルールは今でも諸派が模索していてより実践的?実戦的?というか各流派の目的に応じたルールが日々でてくる。例えばハイキックを使わせたいから、ハイキックだけポイントを2点にするとか、背刀を使わせたいので実際正拳よりもダメージ少なそうでも加点対象とするとか、そういう工夫が日々ある。
実戦的という不明瞭な言葉の行き着くところはノールール的なものが一つの行末になるけど、極端に言えばギリシャ・コロッセオの死闘とか漫画の地下闘技場てやつか。実際ルールのゆるい試合は見ていて面白くない。ただ凄惨なだけでみてて辛くなる。


技術的にはボクシングのように絞ることで精錬されるものが多いので、やはり諸派が目的に応じてルールを設定するのはいいことだし、現代社会とか安全面でも必要なことだ。

ラゥェイとかすげぇと思うけど、やっぱり見てて辛くなるとこも多いし、技術的にはキック・ムエタイのほうが精錬されてるかな?と感じることも多い。国内の素手で顔面含めて殴り合うのも私はあまり楽しく見れない。



話を戻して、そういうなかで演武を考えると、まぁ口汚く言えば「やらせ」とか「演じる」部分があるのは必然となる。演武で何を見せたいのか?てことだね。演武の「演」は「演じる」というか「範を示す」て意味なので、外客に示すもの、先達が後輩に示すもの、子供が日々の成果を親に示すものまぁいろいろあるだろう。特に先達が後輩に示すてのが大事かなと思います。

ただ男が力いっぱい女を殴ってる演武とか面白くもないので、B氏は「男は精細な技、女は勇壮さ」とかでいいんでないのという。そうよね。

少林寺拳法でいえば、金剛禅思想の表現てのが一つのテーマなので、羅漢錬拳図みたいな様々な人が和気藹々と修練に励むようなのを表するのは悪くない。演武で何を表現したいのかてのが明確であればもっと、演武は楽しくなると思うね。


というか演武て本当に難しい。