百尺竿頭~

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先日、学科で話をしたものの出典を。口頭でダラダラ言ってるので、できるだけ後で更に学べるように今後は出していきます。

百尺竿頭不動の人、然も得入すと雖も未だ真と為さず。
百尺竿頭、須らく歩を進むべし。十方の世界、是れ全身。

金剛禅でいうところの「拳の三訓」守破離、と相性のいい話ですね。
また横道にそれて話したのは、正法眼蔵随聞記の2の10。

正法眼蔵随聞記は専有道場にも置いてあるので興味がある人はお貸ししますよん。

先日の見学者の方「ウエイト経験」

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先日、少林寺拳法に興味があって来てくださった方、運動経験はあまりないとのことですが健康のため?にジムに通っていて、ウエイトをしていると仰っていた。

ウエイトはいいね。正直、現代の社会人には少林寺拳法より優れている、というと怒られるかな。誤解を招くかもしれない。


ただジムは何曜日でもできるし、三時間でも一時間でもいい。日曜昼間でも、平日夜間でもいい。横浜市の公営ジムは、施設の半分くらいが23:00まで開いてるので仕事帰りにも利用しやすい。公営ジムなら大変リーズナブルだし、冷暖房・シャワーもある。

またウエイトトレーニングは、重さも回数も数値で結果が出るので成長を実感しやすい。先月上がらなかったウエイトが今月は上がる、そういう事が日々ある。

こういった条件が忙しくまた結果を実感したい現代人には非常に向いている、と思います。これは優れている、と言って良いと思います。


しかし、ウエイトだけでは物足りなくなるのです。私もそうだし、見学者の方もそうだと仰っていました。
拳法でなくてもいい、野球でもサッカーでも良いのですが何かスポーツをやっていて、それに役立ちそうな筋肉をつけたい、と感じはじめるものです。ただウエイトトレーニングだけしていると、「この筋肉は何の役に立つんだ?」という気持ちが早々に湧いてくるものです。

はっきり言って、少林寺拳法をサブ、ウエイトトレーニングをメインとして、少林寺拳法でウエイトトレーニングの方向付け程度の気持ちでしてくれてもいい、と私は真面目に考えています。

ウエイトトレーニングも楽しいし、少林寺拳法も楽しい。そんだけです。


※横浜大六天道院は専有道場で簡易的ではありますが筋トレもできます。稽古の後に3メニューくらいして帰れば良いかなという位置づけです。ウエイトは70kg程度あるので、格闘に必要な最低限のトレーニングはできるかなと思います。

筋トレ楽しいよ!!

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【アーカイブ】

武道界を見渡して、ガリな達人なんて基本いないよ。植芝先生は怪力に関する逸話たくさんあります。塩田先生も小柄だけどちゃんと鍛えてました。大山先生は見るからにホット!! 開祖は言うまでもなく大男。今はヒョロく見えても、若い頃はガンガンやってたてのばかりですよ。力のない技を習得するには力が必要なんです。力こそパワーだよ。

 若い人は特にだが、上達したい人は迷わずウエイトをやるべきだ。いや、筋トレくらいしようよ、てなもんです。


■ウエイトトレーニングは特別なことではない

そこまでして、、、と思う拳士も、そうとういるだろうけど、いやかなりいそうだ、ウエイトはそんな特殊なことではない。ボディビルダーみたいなムキムキになる必要はない。てかあそこまではまず為れないからそんな心配はいらないよ。
 ウエイトしたら無駄な筋肉が…とか動きが硬くなる…とか考えてるなら、心配いらない。そういうレベルはビルダーとしてかなりやりこんだとこなんで、一般が心配するのは取り越し苦労だ。それにちゃんとならないやり方もある。そもそもムキムキになる頃にはそういう知識もついてるでしょう。

 いろんな競技の人がウエイトを行います。パワーやスピードを付けるためてのもあるし、ゴルフや野球、フィギアスケートでは体軸を安定させるため、といった理由もある。なにもパワーだけのためにやるのではない。目的に応じたトレーニングがあるんだ。

 腕立てでいいやん!!とかいうそこの君!! その考えは間違っている。完璧に情弱だ。自重ではそこまで追い込めない。ウエイトやったあとの筋力の疲労度を自重で再現するのは無理ではないが、半端無く大変だ。いや、やっぱ無理だ。そんなに時間掛けるなら、10分ベンチプレスしたらいいんだよ。時間節約できる。空いた時間で拳法やれるぞ!!
 腕立てとベンチが全く同じでは無いのはわかるけど、世間的に腕立てに求められるようなことは、だいたいベンチの方が確実です。ベンチした上で、目的のことをさらに腕立てで、とかなるわかる。だが腕立てだけという考えは、とりあえずナンセンスだと言っちゃう。

 拳法で必要な筋肉は拳法でつける? ウエイトでまずざっぱに付けたほうが10倍も早いわ!!!この10倍という数字は誇張じゃない。


■そもそもウエイトて楽しい、そして安い

そもそもウエイトて楽しいよ。回数も重さも数値で示さてるから達成度が明確だ。これってけっこう大事。無理しなくても身体は着実に応えてくれる。楽しいよこれ。
 公営ジムなら300円位じゃないかな。地方はもっと安いと思う。学生さんなら大学のジムが無料で使える場合も多いと思うぞ。
 ジムに行けばわかるが高齢者も多い。ウエイトトレーニングの利点のひとつは重たいものを使うということではない。重さを調節できるということだ。重いのも軽いのも、自分にあった重さを細かく調節できるということだ。だから高齢者もやる。下手なスポーツより安全だし、楽しいから。若くなくても初められる、40歳なんてジムではヤングだし、50から始めても全く遅くない。 60歳からでも効果は確実にでる。

 うちの40代後半の拳士なんて、週イチでジムに行きだしたら、数ヶ月でパンチ力が上がった。と本人が言うてウキウキしてた。腕力が上がったんではなくて、体幹が安定するようになったからしっかり打てる!!と実感できたらしい。ほら見たことか。



■何をするべき?

とりあえずビック3でもしとこう。ベンチプレス・スクワット・デットリフトだ。ベンチプレスの代わりにミリタリープレスがこれまたいい。もちろんマシンでもいいが、いずれはこのビッグ3をした方がいい。マシントレーニングはより安全でかつ狙った筋肉を鍛えることには向いているが、やっぱフリーウエイトのほうがよく効くし、いろいろな筋肉を刺激できる。
 そして我々はもろにチーティングを使うべき、だと私は思う。特定の筋肉て言うよりは、その他周辺、もっといえば全身の筋肉を巻き込んで、そのアクションを行うようなトレーニングでいいと思う。
目標体重比(基本)体重比(頑張ってます)
ベンチプレス11.5
スクワット1.52
デッドリフト
1.5
2

 「頑張ってます」位できてウエイト界ではようやく初級らしいけど、世間的にはそうとうイケてる部類です。「基本」まできたらベンチにもいろんな種類があるので順次それをこなしていきましょう。スクワットもデットもそうです。ちょっと違うフォームでやったり、速度を変える持ち方を変えるなどいろいろ楽しめます。正直、3つとも60kgでもかなり変化があります。組んだとき、明確に差があります。
 「基本」までは上の重さを10回持ちあげられるくらい目指します。それ以降は若干回数=増やしていきましょう。というのも、10回持ちあげられるてのはひとつの基準ですが、どうも格闘には10回の筋持久力では足りてない気がしてます。組んだ時筋肉がスタミナ負けすることがあるので、後に筋持久力もつけていく必要がありそうです。


 筋トレにはいろんな考えがあるんで、上記にいろいろ突っ込みもあると思うけど、「とりあえず」ビッグ3の「基本」をしましょう。たぶん若ければ半年くらいもあればだいぶ出来ます。その頃にはきっと多少知識がついて自分でメニューも組めるでしょう。

 マッチョになろうよ!!て言うてるわけじゃないよ。絞られたいい身体もあるよ。でもここで書いてる程度はやっといて絶対に損がない。拳法は楽しい!! でも筋トレも楽しい!! んでこの2つは密接な関係にある。

 筋トレもやり過ぎたらあれだけど、やり過ぎるてよっぽどのレベルだからね。もちろん毒にもなりえるけどほどほどにやれば薬にもなる。それは何でも同じ。別にウエイトトレーニング言うても、高負荷・部位限定・筋肥大だけじゃない。兎に角やれば変われます。筋トレすれば食事にも気をつけるようになります。これも健康増進だし、拳法の一部なんだよ!!! 金剛の肉体てやつだね。


【追記1】
 ある拳士がウエイトを始めてから数ヶ月で劇的に変わっておもしろい。まだベンチ体重量も挙げられないのに、組んだときにすごく変わったと感じられた。本人も「ん!?これまでと違うぞ」と実感できたらしい。

 いつもならパワーだけでも引き倒せたのにその時は違った。ベンチ50kg程度しか挙げられないのに、ぜんぜん違う。彼は今からもっと強くなるよ。やっぱウエイトの効果絶大ですわ~。今では本人が一番ウエイト楽しんでますわ。

 力のない技をていうけどね、拳士が相手しなきゃいけないのは技術もパワーもある相手だと思って練習しようよ。少なくとも他流の方々と練習するなら必要よ。他流派の方々はね、技術もパワーも両方鍛えてるの。いつもそう感じる。