スパーオフ会ていうやつ。昨今すごく多くて、関東圏なら5グループ以上あると思う。
だいたいルールは似てます。上級者から初心者まで楽しめる。勝負じゃないんです、お互い知らない人、知らないスタイルの人と乱捕りしがたいんです。
他流派とスパーリングができる時代
いい時代です。かつてイメージされたような、流派間の殺伐とした意地の張り合いなんてないと思います。
思えば2004年に2ちゃん武道板で他流派スパオフ開催したのが私にとってスパオフの最初でした。ネットの武道談義は必ず荒れる。そんな時は会って検証。そういう時期でいろんなオフ会が開催されていました。
ちなみに当時のオフはこういう流れでした。まず全員でフルコンルールを超軽く。ここでムキになる人がいないか運営側はチェック(まずいない)。その後キックルール、組技ありルールとかフルコンルールとか3-4つにグループ分け。参加者は3-40人はいたと思います。
ここ五年くらいでますます進んでたくさんのグループが開催しています。すごく参加しやすくなりました。だから興味があれば拳士の方にも参加してほしい。
第三の修練場になる
私イメージでは、第三の練習場になると考えています。1は自分の所属の通常練習、2は大会てか試合、そして第3が他流派スパオフです。
試合は試合で大事です。やはり明確に勝敗を競う意義は大きい。乱捕り稽古では得られない経験値が貯まります。他流派スパオフでも試合の代用にはなりません。関東圏には防具空手系をはじめオープン大会がたくさんあるのでおすすめです。
でも…試合は試合でいいのですが怪我もあるし、トーナメントで負けようものなら一日一戦ということもあります。大会出場は6000円とか1万円もザラなのに一試合ではちょっと悔しい。対して他流派スパオフは試合よりずっと安全だし、一日何回も繰り返せるので経験値が貯めやすいです。
また他流スパオフの特徴の一つに、色んなスタイルの人とスパーできるてのがあります。これがかなり楽しい。試合には大会ルールによってスタイルの最適解が生じます。スパオフでは自分のスタイルを通すのか、相手に合わせて変えるのか。勝ち負けじゃないからどんどん試せます。そういう中で自分の流派のスタイル、自分のスタイルがよりはっきり見えてくるんです。これは慣れた身内とだけ乱捕りやってるうちは分からない。これらをスパオフは1000円くらいで参加なので美味しすぎる。
安全面が高いので、今後武道団体の中にはこれまでの試合結果を出す、出場を目指すという目的の他に、「他流スパオフを楽しむ」というものを掲げるところが出るんじゃないかなと私は思いくす。
社会人にも参加しやすく、試せる場所がある。試合は敷居高いけどスパオフなら…という需要はあると思います。そういう風にメジャーな稽古の一つとしてもっと定着していくのではないかと。アスリートクラスならいざしらず、アマチュアにはすごく貴重な場となっていく、私そう感じています。
道院の外で試す
よく武道では教義の面で、道場で習ったことを道場の外でも活かそうみたいなのがあります。まあ確かに道場では品行方正だけど一歩外に出れば粗野になるのでは困りものです。
教義だけではなく技術面でも同様です。
自分の習っていること、やっていることに一般性があるのか。道場の中でのみ、同門に対してのみ有効な技術に陥っていないか、ピーキーな技術となっていないか、これを試す場としては他流試合とか他流派スパオフは有効です。
スパオフに参加する大きな利点は自分のショボさが分かることです。世の中に強い人がゴロゴロしてると毎回実感できます。
門下生に参加を促す理由はこれで、外で経験がないと
強さの上限が私になってしまう。もっと強い、遥かに強い人とスパーしてもっと強くなってほしい。だから参加を促します。
横浜大六天道院の取り組み
参加してたら偉い、しない拳士は駄目だみたいな考えはないのですが、横浜大六天道院ではこういうオフ会にも関心があれば気負わず参加できる程度には、スパーを日常的にやっていきたい思っています。技術的に圧倒とかしなくていいんです。気負いしない程度にスパーに慣れていてほしい、その様に願っています。
一番良くないのが「もうちょっと強くなったら…」と尻込みするパターン。強くなるために参加するの!!逆です逆。
模試受けてはよ自分の立ち位置見たほうが良いですよ。勉強したら模試受けますじゃ遅いの!!
もちろん他流試合に挑戦するのもOKです。試合ルールに特化した練習がどこまでできるのかわからないですけど、できるだけ協力はします。門下生の努力の甲斐もあって、大会で優勝する拳士もでてきました。
負けてもいいの、ボコられてもいいの。出ると決めたときから練習への集中力がバッチリ高まりますからね。
横浜大六天道院ではスパーオフ会、試合、あとセミナーですね。これらには道院から補助金を出しますのでひとつお願いしてあります。
ぜひ習った内容を道院に還元してください。やったこと、もう一度二度復習したいよね? 復習を兼ねて皆に試しまくってください。これをお裾分け会と呼び、復習と還元を兼ねているイケてるシステムなのです。
いいものは共有!! 出し惜しみ、抱え込みしないのが少林寺拳法です。皆でうまくなろう!!
狭い少林寺拳法をするのではなく厚みのあるものをしましょう。
終わりに
もしかして、他流派と交流すると門下生の興味がそちらに移ってしまうんじゃ…引き抜かれちゃうんじゃ…そういう心配をする方もいるかもしれない。実際は自分とこますます好きになる方が多いんじゃないかな。私も他流派スパオフをして少林寺拳法がますます楽しく好きになりましたし。周囲にはそういうのが多いです。20人くらいはそういう拳士がいる。
技術が流出するんじゃ…多分大丈夫です!!!そもそもそんな時代じゃな 以下略
何が言いたいかというと、拳士の方にも参加してほしい。
怖い人はいません。どうしてもね、ネットで見ると上手い人がバチバチやってる風に見えますけど、そういうのばかりではないです。
こんな感じ。他にもあるかも。

探しても2004年の他流派スパオフの写真まったくないわ…多分当時はまだ写真取られるの嫌がったんだよな。先生にバレると面倒とかさ。いまはどんどんSNSに上がってるけど。
仕方ないのでイメージ写真は少林寺拳法のオフ会。